AI創作ラボ
AI創作ラボとは
AI創作ラボは、物語と架空の事業をつくりながら、人の判断とAIの働く仕組みを探究する実験室です。
誰と組み、何を目指し、どう動くか。条件が変わったとき、何を守り、何を変えるか。登場人物の選択を物語として描きながら、その制作を支えるAIの役割や確認の工程も設計しています。
現在の題材は、長編小説『13歳、わたしはお金持ちになると決めた。100の問い』と、物語に登場するパン屋です。
物語の中で人が判断する過程と、制作の現場で人がAIの出力を判断する過程。その両方から、AIを事業に組み込む方法を考えています。
人物の選択から、事業を考える
同じ出来事でも、何を望み、何を恐れ、どんな経験をしてきたかによって、人の判断は変わります。早く進めたい人と、納得するまで確かめたい人では、選ぶ行動も違います。
誰と組むか。相手に何を任せるか。意見が分かれたとき、どう決めるか。事業の仕組みを考えるときにも、その仕事を担う人の欲望や弱点、得意なことが関わります。
AI創作ラボでは、一人ひとりの登場人物を具体的に描き、その選択と関係の変化を通して、協力や対立、信頼が仕事にどう影響するかを考えます。
架空の事業で、条件と選択を試す
何をつくり、誰に届けるか。限られた時間や資金を、どこに使うか。予定どおりに進まなかったとき、何を見直すか。
物語に登場するパン屋を題材に、こうした判断を場面として描きます。事業計画の数字だけでなく、相手への伝え方や、決めたあとの行動まで具体的に考えます。
事業は架空ですが、根拠となる制度や価格などの情報は調べ、条件を確かめながら組み立てます。想像で置いた条件と、資料で確認した事実を分けて扱います。
ここで描いた結果は、現実の事業成果を保証するものではありません。判断の前提を見つけ、別の可能性を考えるためのシミュレーションです。
AIに役割を与え、確認の工程を組む
AIには、人物や世界の設定を参照して本文をつくる役、読者の立場から読む役、会話や情景を評価する役、設定との矛盾を確かめる役などを分担させます。
役割によって、渡す情報も変えます。設定を知ったうえで整合性を確認する場合もあれば、本文だけを読み、説明がなくても伝わるかを確かめる場合もあります。
評価を通ったからといって、そのまま採用するわけではありません。指摘の根拠を確かめ、修正するか、そのまま残すかを人が決めます。
何を任せ、何を渡し、どこで確かめるか。 AIエージェントが働く工程を、制作の中で設計しています。
AIが参照する情報を、整理して保つ
長い作品をつくるには、一度の指示だけでは足りません。守るべき設定と、制作が進むにつれて変わる情報を整理し、必要なときに参照できる形にしています。
- 人物設定: 性格、欲望、弱点、人間関係。
- 時系列: いつ、何が起きたか。現在はどの時点か。
- 用語・状態の記録: 呼称、金額、小道具など、確定した情報。
- 場面の計画: 必ず入れる出来事と、表現を工夫できる部分。
- 文体と表現のルール: 作品として守る書き方と、避ける表現。
管理するのは、AIに知っていてほしい情報だけではありません。その時点の登場人物が、まだ知らないことも区別します。未来の展開を、現在の人物の言動に混ぜないためです。
事業でも、変えてはいけない条件と、日々更新される情報があります。制作で使っている管理方法を、仕事の前提を揃える手がかりとして考えています。
見逃しを記録し、仕組みを直す
評価が高くても、設定の矛盾が残ることがあります。指示を増やしたことで、別の部分が不自然になることもあります。
問題が見つかったら、本文を直すとともに、どの情報が足りなかったか、どの確認で気づけたはずかを見直します。必要に応じて、指示や役割分担、確認の順序を変えます。
このラボで実際に積み重ねているのは、AIを使った制作工程の設計、評価、改稿、承認の記録です。その方法が別の仕事でも役立つかは、これから確かめていく問いとして扱います。
制作の試行錯誤は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
つくり、動かし、判断する
人は何を望み、誰と組み、何を選ぶのか。AIにどこまで任せ、どこで人が判断するのか。
物語をつくることと、その制作工程をつくることを行き来しながら、具体的な形で考えます。
AI創作ラボでは、その過程で得た工夫や失敗を公開していきます。自分の仕事ならどう使うかを考える材料として、ご覧ください。